文様を紐解き出してからはや一ヶ月になるでしょうか。伝統文様と分類されているものには、まだまだたくさんありますが、例えば、「桜」・「椿」・「うめ」・「竹」・「丸文」・「魚文」
・・・・・
ここにご紹介するまでのことはないかなと、勝手に解釈し、今回は文様を組み合わせて一つの柄になっているものなどをいくつかアップ致します。
祥瑞(しょんずい)
亀甲や紗綾形などの地紋に人物や松竹梅などを幾何学的にあしらった吉祥文様の一種。 地紋は幾何学文ながら、松竹梅などと組むことで吉祥文になる。 中国明代末期の景徳鎮・民窯で焼かれた染付磁器の底銘に「五良大甫呉祥瑞造」の銘があることから【祥瑞】と呼ばれるようになった。
山水(さんすい)
風景模様の一種。わが国の美術・工芸品に山水文が現れるのは飛鳥(あすか)時代以後のことで、法隆寺の玉虫厨子(ずし)や橘夫人念持仏(たちばなふじんねんじぶつ)厨子天蓋(てんがい)などに、中国漢代以来の伝統を受け継いだ深山霊峰形式の山水文がみられる。これらは信仰の対象、ないしはそれに準ずるもので、後世蓬莱(ほうらい)文、海賦(かいふ)文などとなって展開するものである。次の奈良時代に入ると、法隆寺献納御物の海磯鏡(かいききょう)や、正倉院の山水きょう纈屏風(きょうけちびょうぶ)、山水金銀泥絵箱などにみられるように、前代様式の片鱗(へんりん)をとどめつつ、しだいに象徴性をなくし、美的な景観に近づこうとする傾向を示す。なかでも正倉院の麻布(まふ)山水には、次の藤原時代に盛んな沢千鳥や磯辺(いそべ)模様などにみられる大和絵(やまとえ)風な山水の萌芽(ほうが)を宿している。近世以降の茶屋(ちゃや)染めや友禅染のなかには、この種の山水の流れをくんだものが多い。また藤原時代以後、染織や蒔絵(まきえ)でも大和絵の影響を受けて、大井川・春日野(かすがの)など各地の名所を描いたものが数多く制作された。こうした名所絵は、しばしば和歌や物語などと結び付いて、情趣的な山水文を生み出した。輪王寺(りんのうじ)の蒔絵手筥(てばこ)(鎌倉時代・重要文化財)や京都国立博物館の塩山蒔絵硯箱(しおのやままきえすずりばこ)(室町時代・重要文化財)などはその代表的な作例である。
瓔珞(ようらく)
古代インドの貴婦人の珠玉や金属玉を紐で繋いだ装身具のこと
それに似た文様をいう。
春秋(しゅんじゅう)
春と秋の草花を描いた文様。主に桜と紅葉の組み合わせを言います。季節に関係なく使うことができるため古来より多様に使われています。
華陽文(かようもん)
雲錦手(うんきんで)
春秋を代表する桜と紅葉を取り合わせた文様。
「吉野山の桜は雲かとぞ見え竜田川の紅葉は錦の如し」
という意からきている。
異なる季節を一緒に楽しむ欲張りな文様。