昭和の輸出陶器
欧米の風ー萬古焼のセンスと技術
萬古焼は戦後、海外への貿易に力を入れ輸出がより盛んになった。その中心が大正焼の流れをくむ半磁器であり、軟質陶器や硬質陶器であった。ここにある硬質陶器とはイギリスで生まれたやきもので、磁器と陶器の中間の強度を持ち、磁器のような透光性はないが地肌は白く、柔らかで暖かな雰囲気がある。そんな半磁器は食器などのテーブルウエアやタイルなどに広く用いられた。焼成方法は1200度程で素焼きをしたのち、釉薬を掛けて1000度くらいで焼き上げている。
259 ブルーウイローディナープレート<イギリスRINGTONS社製>(19C)
径 240 h 22mm
戦後オランダ、イギリス、アメリカなどで流行したオリエンタルな中国陶器の「ウイローパターン」の図柄のディナーセットを萬古焼も大量に生産し輸出した。これは「ブルーウイロー」と呼ばれるタイプで呉須染付の絵柄。
260 ブルーウィロー中皿<笹伊製>(昭和)
径 240 h 22mm
261 ウイローパターン中皿<山庄製>(昭和)
径 225 h 35mm
262 風景画銅板転写カップ<山庄製>(昭和)
w100 d82 h 62mm
263 風景画銅板転写中皿<山庄製>(昭和)
径 205 h 15mm
264 銅板転写幾何文鉢<山庄製>(昭和)
径 315 h 65mm
265 銅板転写草花文オーバルプレート<山庄製>(昭和)
w265 d195 h 25mm
266 ブルーラインプレート大・小<山庄製>(昭和)
大 径180 h 30mm
小 径125 h 14mm
267 オパール手付蓋物<山庄製>(昭和)
胴 w310 d200 h75mm
蓋 w270 d 205 h 60mm
268 スープセット(コンポート・レードル)<山庄製>(昭和)
レードル w165 d 60 h50mm
コンポート w210 d 155 h 80mm
269 黄釉草花文オーバルプレート(昭和)
w 310 d 220 h32mm
輸出品として見ていくと納得いたしますが、この辺りの食器は、戦後生まれの私もかつて見たことがあり!!
思い起こせば、東京から四日市に移ってまいりました1973年。
その頃、大家族の中で食事の支度を毎日仕事の一つとして行なっていました私、このようなお皿を使っておりました。私事ですが、私の嫁ぎ先(古い古い言い回し!!ですね)は、繊維関連の仕事をしている家でしたので、萬古焼の陶器は到来物であったのではないでしょうか・・・おそらくまだ納戸に密かに眠っている器も有りかと思います。なんだか 昔、使っていた陶器たちに会いたくなってまいりました。
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