さて、この章は、産業、今、萬古焼の地で という副題がついています。
現在、萬古焼は四日市を中心に近隣の市町で色々な製品が作られている。国内生産の80%以上のシェアを占める土鍋はもちろんのこと、多種多様な耐熱の器や、近年、海外からの需要も増えている急須など、オートメーション生産の大規模な工場から、一品ずつ手しごとによる生産の個人工房まで、規模も製造量も様々である。他にもこの萬古焼の地で、電気調理の部品や、医療用品などに関る特殊な製品の型など、萬古焼ブランドとは表していないが多種多様なやきものが作られている。今も、この地では作る人、商う人、大勢の人達が携わりながら萬古焼を支えている。
328 耐熱機器部品(2種)<ミヤオカンパニー製>(平成)
w 324 h 45mm
329 耐熱機器部品
(左 オーブンレンジプレート、右 ピザプレート)<ミヤオカンパニー製>(平成)
左 w 270 d 308 h 35mm
右 w 405 d 295 h 6mm
330 耐熱機器部品(電子レンジプレート2種)<ミヤオカンパニー製>(平成)
手前、径 340 h23mm
電化製品や業務用機器などいろいろな場所に使われているやきものの部品。とても高い精度を求められるので、それに対応する技術は凄い。
331 耐熱機器部品(中華鍋)<ミヤオカンパニー製>(平成)
径 415 h 90mm
332 耐熱機器部品<ミヤオカンパニー製>(平成)
w 360 d 165 h 270mm
333 IH炊飯器内釜 蓋付(左5.5合 右3.5合)<ミヤオカンパニー製>(平成)
これは大手家電メーカーのIH炊飯器の内釜。萬古焼業界が長年培ってきた耐熱陶器のノウハウを、様々な条件や高い精度が求められる電化製品に組み合わせて製品を作り出すことが出来るメーカーの技術力はすごい。
334 ゴム製品製造型<シンコー製>(平成)
大 w 180 d 135 h 560
主に医療用や家庭用のゴム製品を製造する為の型。その昔、テーブルウェアで有名なドイツのローゼンタール社などでもよくこのようなゴム製手袋の型が作られていた。世界的に見ても大変珍しく、世界に誇れる技術、ものが萬古焼の地で今現在作られていることは嬉しい限りだ。
解説にもあるように、萬古焼の地で萬古焼としてではなく作られているここにあげた製品たちは、萬古焼が育まれ、今日に至る過程の中で培われた「確かな営み」の中から誕生し、世界の人々に求められ続けている・・・・・感激屋のグランマは、とても嬉しく、胸が詰まってしまいました。
今回、BANKO300th の企画展の中で、多くの関心が寄せられたのも、ここに挙げた製品逹であった、とグランマはは感じています。
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