白の系譜
萬古焼は、古萬古の時代から繊細な絵であったり、有節の鮮やかな釉薬や艶やかな紫泥の急須、三島柄の土鍋などがよく知られていて、現在では萬古焼と「白」が結びつくイメージは遠い。しかし実は白釉や白泥、白絵土からなる白化粧手(粉引手)硬質陶器や軟質陶器のいわゆる半磁器、他にもストーンウエアやボーンチャイナなど様々な白いやきものを作ってきた。
220 有節萬古 白泥急須(江戸〜明治)
221 型萬古 白泥急須<千秋作>(江戸〜明治)
w88 d75 h55mm
222 型萬古 白泥急須<千秋作>(江戸〜明治)
w107 d87 h40mm
223 型萬古 白泥急須<庄造作>(明治)
w100 d85 h90mm
224 桑名萬古 白泥五角タタミ造り急須<布山作>(明治)
w80 d80 h70mm
薄く伸ばした白泥の粘土板を紙細工の要領で折りたたみながら形作り、表面には縮緬の布目痕が残っている。それを「タタミ造り」という。そのタタミ造りによるモダンな印象の五角形の急須。胴や蓋、注口、持ち手も全て薄造りで、軽やかで上品な仕上がりになっている。
225 桑名萬古 白泥六角タタミ造り振出<布山作>(明治)
w85 d78 h84
タタミ造りで作られた非常に薄造りの振出。とても軽く、土で作られたとは思えない。
まるで紙細工や布細工のよう。
萬古焼の粋 図録からの引用ですが、何も解説がなくこれらの陶器を見た場合、萬古焼とはとても思えないと・・・・まだまだ「白の系譜」は続きます。
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